鍼治療で低血圧の症状は改善されるのか
治療の対象になることの少ない低血圧症ですが、症状のパターンによっては鍼治療によって症状を緩和できることが知られています。一見無関係に思える低血圧と鍼治療。一体どのようなメカニズムで症状をやわらげていくのでしょうか。
このページでは鍼治療の基本的な考え方と効果、実際の施術費用についてまとめています。低血圧の種類についてもふれていますので参考になさってください。
東洋医学と西洋医学を上手に組み合わせれば、特有の症状である頭痛やめまい、倦怠感などをおさえられるかもしれません。
鍼治療とはどういう治療方法か
鍼治療は東洋医学に由来するアプローチです。東洋医学では人間の状態を「虚」と「実」に分け、それぞれに医学的アプローチが必要だと考えます。「虚」とは体のエネルギーが不足している状態を表し、冷え症や虚脱感につながりやすいと考えられています。
慢性的な低血圧では体が「虚」の状態に傾いているとされ、鍼治療によって「虚」の状態から脱することを考えます。低血圧における鍼治療では「足三里」や「関元」などのツボを刺激することで血のめぐりを促し、全身にエネルギーを取り戻します。血圧が低いということは全身の血流が滞っているということですから、ツボを的確に刺激することで新陳代謝を復活させ、諸々の症状を改善しようというメカニズムなのです。
鍼治療はおもに本態性低血圧症に効果があるとされ、原因が特定されている症候性の場合には西洋医学的なアプローチが有効だと言われています。
治療にはどれくらいの費用が掛かるのか
鍼治療には原則として保険が適用されません。治療部位や回数にもよりますが、初診の場合でおよそ2,000円から3,000円の初診料と5,000円前後の施術料金がかかります。鍼治療は基本的に1回で終わることは少なく、2週間に1回程度のペースで継続して受診することが望ましいとされており、トータルコストが数万円単位になることもあります。
東洋医学の効果は比較的ゆるやかなため数回の施術で劇的に症状がやわらぐことはありませんが、定期的に通ううちに少しずつ体内のバランスが改善され、低血圧の症状も自然に落ち着いてくることが多いようです。痛みが気になるかもしれませんが、治療に使われる鍼は髪の毛よりも細く、よほど敏感な部位でないかぎりほとんど痛くありません。
鍼治療とともにツボ押しやマッサージを取り入れているクリニックも多く、治療をしながらリラクゼーション効果を味わえます。
低血圧に鍼治療は効果があるのか
東洋医学においては、血圧が慢性的に低い人は体が「虚」の状態になっているとされ、治療によって全身にエネルギーを行きわたらせることで「実」の状態に近づけるねらいがあります。
治療が特に有効なのは原因が特定できない本態性低血圧であり、数カ月から数年単位で定期的に施術を受けることで効果を実感できるようになり、頭痛やめまいという付随症状も緩和されていきます。東洋医学的アプローチは「長くつづける」ことに大きな意味があり、病気そのものに直接はたらきかける西洋医学とはこの点が根本的に異なっています。
鍼治療は血圧が低い人だけでなく、慢性的に体調が悪い人にも効果がありますが、特定の疾患が原因で血圧が安定しないケースでは疾患そのものへの対処を優先させる必要があり、その場合は西洋医学的なアプローチが有効であるとされています。
まとめ
鍼治療は東洋医学のなかでも歴史のあるアプローチ法で、あらゆる慢性疾患に効果があると言われています。東洋医学の特性上、症状の緩和には数年単位という長い期間が必要になりますが、充分な時間をかけて体質を根本から改善するため、症状の再発をさけられるというメリットがあります。
ただし、東洋医学が得意としているのはあくまでも原因の特定できない慢性疾患であり、内臓の機能低下による症候性低血圧などは守備範囲ではなく、そちらに対しては西洋医学にもとづいた治療法を検討する必要があります。



最高血圧:94mmHg
最低血圧:58mmHg
でも、低血圧対策としてサプリを飲み始めサプリを飲んでてからは、スッキリ目覚められるようになりました^^
